世界に君臨する、絶対王者。

「俺こそがピアノの中のピアノ、王の中の王、全てのピアノの頂点だ。王者として生を享け、王者として君臨する」

Steinway

誕生日/1853年3月5日 身長/177cm

好きな食べ物/ステーキ、オイスター、ベーグル、フレンチフライ

 


 

 押しも押されぬ絶対王者。ドイツで生まれ、グロトリアンとともに育ち、その後アメリカ国籍を得て法人となった。設立以来、常にピアノの世界を切り拓き、数多の賞を獲り、業界を牽引し続けてきた。誇り高く強かで、揺るぎない地位を手にしながら決して弛まず前進し続けるその姿こそ、絶対王者の風格にふさわしい。

 

 ブラウンシュヴァイクでグロトリアンと共にピアノ製作をしていたが、一族のひとりが一八四八年の革命に加担したことによりドイツを出て、新大陸で製造を始めた。当時アメリカは金属の鋳造技術が発展しており、先達となるチッカリング社が作っていた鉄骨フレームピアノの仕組みを早期に導入したのが功を奏し、欧米の博覧会で賞を総なめにする。ドイツの楽器製造技術と新大陸の鋳造技術で世界を塗り替えた彼は、いまもなおピアノ界に君臨し続けている。

 

 他のメーカーに比較して背丈こそそれほど大きくないが、鍛え上げられた体格は堂々として、仕草の大きさ華やかさと相まって存在感は誰にも引けを取らない。彼が現れるとその場が華やぐのは、王者としての立ち居振る舞いは勿論、纏っている雰囲気あってのことだろう。

 

 

・自らが設計しカワイに製造を任せている「ボストン」のことは「俺の息子」と呼んで溺愛しており、展示会の時には必ず自分のブースへ連れてゆきお披露目をする。

 

・日頃誰に対しても堂々とした振る舞いをしているが、グロトリアンにだけは時折弱みを見せたり、大人げなく八つ当たりすることもあるという。