音づくりに高い理想を掲げた、天才少年の夢。

「俺は日本のピアノの父、河合小市の直系なんだ。美しい音を追い求める熱情は人一倍。だから、俺は、ピアノに命を懸けている」

 KAWAI

誕生日/1951年5月15日 身長/173cm

好きな食べ物/餃子、みかん、「こっこ」

 


 

 ピアノメーカーの良心。運動神経抜群でとくに体操は世界クラス。天才型職人肌だがスマートで要領がよく、フットワークも軽いため世界的メーカーに成長した。

 

 その音色のように繊細で、どこか危うげなところもあるが、誰にでも優しく人当たりがよい好青年で、要領の良さや先駆的な発想で出会った人皆に愛される。「法人」となる前はヤマハのところで育っており、初期のうちはピアノの製造を任されていた。ヤマハの労働争議で勢い余って大立ち回りを演じたために引責辞任を余儀なくされ、その後独立して体力を蓄え、戦後に株式会社として「法人」となった。戦火に焼かれたり度々の火事に見舞われたり、二代目社長の義理兄がヤマハ兄さんにいいように利用されて株式を買い占められたりするなど不運が絶えないが、いまや欧州でも評価される大メーカーだ。

 

 個性的で押しの強いピアノメーカー達の間にあって、良心的で常識的なポジションを崩さないため、ツッコミ役に回ったり世話を焼いたりするポジションにいることが多い。特に血縁の兄ヤマハとボストンの父親スタインウェイには手を焼いているようだ。

 

 フラッグシップ機「SK‐EX」の諸元非公開のため、SK‐7の体格をしており他のメーカー達より小柄だが、そのために「普段見えないところ」が大きいと話題に。本人は全面否定。少し色素の薄い髪や目と少年めいた優しげな表情が印象的。

 

 

・かつて、病床の妹ディアパソン(旧浜松楽器)を巡って兄ヤマハと奪い合いを演じたことがある。ひたすら暴虐の限りを尽くすヤマハに渡すわけにはいかないと、一週間で資金を用立て株主総会の決議を勝ち取った。

 

・1992年、スタインウェイ設計による「ボストン」のOEM生産を開始。ボストンに「まんま」と呼ばれ動揺を隠しきれない。