ショパンを愛し、パリを愛し、ピアノを愛した男。

「あのとき、確かに、わたしのホールで、サロンで、ショパンはわたしのピアノを弾いていた。──そんな得難い栄誉を手にして、眠りにつけるのだ。こんな贅沢なことが、他にあるか」

Pleyel

 

※2013年操業停止 


 

 遊び上手で洒落ていて魅力的な老人、ショパンを世に知らしめたパリ社交界の紳士。「サル・プレイエル」というホールを持ち、パリピアノ界の中心にいた。戦後は荒波に耐えきれず、一時期は重体のままシンメルにより生産が続けられていた。その後国の援助でパリに戻ったが、二〇一三年自らの意思で製造を中止し永遠の眠りについた。